那須高原にある殺生石は、那須岳のふもとにある、石がたくさん祀られている名所です。
那須高原にある山は活火山。
火山で積み上がったのか、殺生石には巨大な石達がゴロゴロ。
その石達には能力が備わっているとか!?
殺生石に行ってきたので、どんな感じか体験談をお伝えします!
殺生石がパワースポットって本当???
殺生石へ行ってきました!
栃木県那須高原に殺生石(せっしょうせき)という観光名所があります。
殺生石は、火山性ガスが噴出することから
「生き物を殺す石」
と言われ、殺生石という名がついたとのこと。
殺生石一帯は昔
- 硫化水素
- 亜硫酸ガス
などの、有毒な火山ガスが絶えず噴出していたそうです。
そのため、ここに近づく動物や鳥はバタバタと死んでいく、という言い伝えがありました。
昔は、今よりも多くの有毒ガスが出ていたようです
待つ芭蕉と言う有名な詩人も昔、この殺生石を訪れました。
そして、自身の紀行「奥の細道」で
【殺生石は温泉の出る山陰にあり。石の毒気いまだほろびず、蜂・蝶のたぐひ、真砂の色の見えぬほどかさなり死す】
と記しました。
殺生石は、温泉が出る山の陰にある。
石から出る毒気がいつまでも出続け、蜂や蝶などが地面を覆いつくすほど重なり合って死んでいた
今の時代はそこまでのガスは噴出していませんが、ガスが多い時は、立ち入りが禁止になることも。
殺生石はこんな感じです。
石しかない!!!
石は全部白い感じ。
石の上に石が乗っています。
何かのおまじないかな…。
息子が中に入って石に触りたい、と言いましたが、なんだか怖くて止めました。
左側を歩いていくと、何やら多くの地蔵たちが。
傘地蔵・・・?
千体地蔵と呼ばれる地蔵たち。
この千体地蔵は、「教傳(きょうでん)」と呼ばれる地蔵の周りを埋め尽くす役割。
教傳地蔵はこちら。
教傳と呼ばれる大きな地蔵の周りにいる小さな地蔵から始まり、その小さな地蔵が評判が良くもっと増やしてあげようという地元の声から、千体にまで増えたそうです。
この千体地蔵がいる場所や、教傳地蔵の周りを『教傳地獄』と言います。
教傳地獄とは、こんな話があります。
1336年。
建武3年とも呼ばれていた時代に、教傳という28歳の住職がいました。
教傳は子供のころから手の付けられない子供だったそうです。
そこで母親は、教傳をお寺に預け、教傳はそのまま住職になったのが、第九十六代後醍醐天皇の時代。
そんな教傳はある時、自分の母親を足蹴りにして那須高原へ友達と湯治にきました。
教傳が今の殺生石に来ると、晴れていた空が急に曇りだし、雷がとどろきました。
友達は一斉に殺生石から逃げ出しましたが、教傳は一歩も動くことができず、火災熱湯を浴びてしまいました。
その際、こう叫んだそうです。
「おれは寺を出るとき母の用意したお膳を足げりにして来た天罰を受け、火の海の地獄に堕ちて行く」
苦しみ、もがき、そしてそのまま息を引き取りました。
教傳が倒れたところは、教傳が死んでもなお、ふつふつ沸いていました。
その後約400年後、教傳の倒れた場所に地蔵を建立し供養を行ったそうです。
それが教傳地蔵。
享保15年に建立されました。
その後、地蔵の首が取れたりしたため、昭和50年頃に新しく作り直しました。
大きな教傳地蔵の奥にいる地蔵さんが、初期の教傳地蔵です。
そしてその周辺を教傳地獄とし、400年の間、この場所は『親不孝のいましめ』として名をとどろかせ、参拝する者も多くいたのだとか。
但し、「教傳」という名前は後から考えてつけられた可能性もあります。
- 教=教える
- 傳=つたえる
という意味があるので、「仏の教えをつたえ、戒めを守るために建造された」との声もあります。
すぐ隣には、休憩場所。
・・・雰囲気怖い(笑)
通り道には謎の石達。
この積み重なった石が謎です。
さて、上の方にトコトコ歩いて殺生石に到着。
縄がかけられているのが、殺生石。
めちゃくちゃひび割れしています。
この「ひび割れ」には、実は理由がありました。
ここにはこう書かれています。
昔、中国やインドで美しい女性に化けて愚行を重ねていた白面金毛九尾の狐が、今から800年ほど前に日本に渡来しました。
九尾の狐は、「玉藻の前」と名乗って朝廷に使え、日本国を滅ぼそうとしていました。
しかし、陰陽師阿倍泰成に正体を見破られると、九尾の狐は那須野が原まで逃げてきました。
ここでも九尾の狐は悪さを繰り返していたので、調停は三浦介、上総介の両名に明示ついに九尾の狐を退治しました。
すると、九尾の狐の姿は毒石になり毒気を放ち始め、近づく人や獣を殺し続けました。
これを伝え聞いた泉渓寺の源扇和尚が毒石に向かって大乗経を上げ続けると、一筋の白煙とともに玉藻の前の姿が現れ、石は三つに割れて飛び散り、一つがここに残りました。
それ以来、人々はその石を殺生石と呼ぶようになり、今に伝えられています。
普通に怖っ(;’∀’)
あまり長居をしてはいけない場所かもしれない。。。
この殺生石から「恋人の聖地」と呼ばれる観光スポットにも歩いていけるみたい。
殺生石を降りていくと、殺生石に着いた時から匂っていた硫黄の原因が分かりました。
最初はすぐ近くに「鹿の湯」という、那須高原では有名な硫黄温泉があるのでその匂いだと思っていましたが、、、
硫黄のニオイの原因はここ!!!
湯の花があったんです!!!
なんとなんと、この辺の人たちは、昔年貢で納めなくてはならないお米代わりに【湯の花】を納めていたとのこと。
よほど貴重な資源だったのですね。
それにしても、この場所は硫黄のニオイがめちゃくちゃきつい。
すぐ隣にある「鹿の湯」に繋がっているのかも。
「盲蛇石(めくらへびいし)」
殺生石では、トイレもあります。
駐車場も無料でした。
ちなみに、私が殺生石を訪れたのは連休です。
殺生石を訪れた時間は夕方の4時ぐらい。
駐車場は並んでいました。
ただ、殺生石に滞在する時間も皆さん長くないので、回転率が高い感じです。
駐車場は待っていてもすぐに空くので、大丈夫かなと思います。
停められる台数は、少なめです。
殺生石はパワースポットって本当!?
ガイドブックで見ていましたが、実際に行くと違いますね。千体地蔵は圧巻でしたし湯の花採取跡とか、その時代の事など感じます。
硫黄の匂いがすごかったし、石がゴロゴロしてて、急に別世界に来たようでした
有名な観光スポットで山の中の谷が硫黄の匂いとともに異様な雰囲気を醸し出しています。
千体地蔵もその雰囲気を一層増長させてくれます。
※じゃらんより
『異様な雰囲気』という方が非常に多い。
ここ殺生石は、別名パワースポットと呼ぶ人もいます。
その理由は、九尾の狐伝説があるからという人が多いですが、純粋に考えて「温泉が湧き出ている場所」だからかと思います。
元々、パワースポットは
- 人が多く集まる場所
- 神聖な場所
- 神様がいる場所
と言われていますが、その他
- 温泉が湧き出ている場所
もパワースポットだと言われています。
そのため、昔から湯の花が採取できる殺生石は、別の意味でパワースポットなのではないかと、個人的に推測します。
そして、
- 千体地蔵
- 九尾の狐伝説
が輪をかけて、那須高原の独特な観光名所となっているのではないでしょうか。
殺生石周辺観光
- 鹿の湯
- 那須温泉神社
この2つは歩いていけるほどの距離にあります。
殺生石がある場所の前の道路を山の上に上がっていくと、那須ロープウエイ山麓駅に辿り着きます。
ロープウエイに乗って茶臼岳で登山をして、そのあと殺生石に寄って、目の前の鹿の湯で温泉に入るとスムーズな観光ができるかなと思います^^
殺生石をまとめたものがこちら↓
まとめ
実は殺生石に行ったのは2回目。
前回訪れた時も、独特の雰囲気で子供向けの場所ではないため、今回は寄らなくてもいいかなーと思いましたが、鹿の湯に行ったときになんとなく引き寄せられたというか。
結局観光してきました。
やっぱり魅惑の観光スポットなのかも。
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