引きこもりは脱出するのが難しいと言われています。
しかし、放っておいては家族全員が確実に共倒れになるのも事実。
ではひきこもりを改善して脱出するにはどうすればいいのか。
民間のひきこもり業者の実態と、自治体の取り組み。
何が違うのか。
是非引きこもり当人とその家族の方に参考にして頂けると幸いです。
引きこもりの脱出は難しいと言われている原因
引きこもりの定義として
仕事や学校に行かず家にこもり、家族以外と接触しない期間が6ヶ月以上続いた場合
にひきこもりと認定されます。
その為、子供が引きこもって1ヶ月程では
「様子を見ましょう」
と行政側は言い、何の手も打ってはくれません。
しかし、引きこもりは期間が長ければ長いほど、脱出が難しくなります。
そう、6ヶ月は我が子の経験からしても既に手遅れのスタート地点に足を踏み入れた状態へと変化しています。
子供自身も、本当はひきこもるつもりなんてありません。
- 頑張って学校に行こう
- 頑張って働こう
という思いが誰よりもあり、本当は
「親に迷惑をかけたくない」
という気持ちもしっかりと持っているのです。
その為、最初は家を出ようと頑張りますが、根本的な原因が改善されていない為、体や心が外との世界を拒絶してしまい、無理なのです。
更に親は子供がずっと家にいる事に関して、どうしても黙っている事が出来ず
「早く働きなさい」
「この先どうするつもり」
「頑張って学校に行きなさい」
とけしかけてしまいます。
これが引きこもりを増長させる一つの要因でもあります。
親も子供が憎くて外に出そうとしているのではなく
「この子の為に」
という思いが強いからこそ、何とか自立させようとします。
子供は
「親の為に」
と、頑張って社会へ出ていこうとしますが、その親に対しての不信感やいじめの過去から、どんどん苦しくなってしまい、体が動かない。
このように親も子供も、もがき苦しんでいる状態が長く続けば続くほど、この思いが
憎しみ
に変わるのです。
子供は
「全ては親のせいだ」
と考えるようになり、親は子供が家に居る事が段々許せなくなってきます。
私自身も、そのような状態になった事がありますし、娘が引きこもったママ友も同じような思いになったと語っていました。
私とママ友の意見で共感したのは
お互い子供に対して怒りたい訳ではない
という事。
しかし、家にずっといられるとどうしてもイライラしてしまい、私達親もどうすればいいのか分からず、ついついけしかけてしまうようなセリフを言ってしまう。
また、引きこもりを目の当たりにしている兄弟姉妹さえ、辛い気持ちになるのも事実。
このような悪循環が続く事で、家族も疲弊してしまい、もちろんひきこもり当人もマイナス的な考え方しかできなくなってしまうのです。
マイナス的考えとは
働く気力 → 働かなくても生活できるじゃん
迷惑かけたくない → 迷惑かけて何が悪い
親に対して → お前のせいで人生狂った
と変化。
このような考え方には、案外1ヶ月程であっさりと変化します。
なので、半年なんて論外です。
6ヶ月経って、さぁやっと第三者を交えて話し合いましょうと言ったとしても、そこからまた数ヶ月かけてカウンセリングをして、最低でも1年以上はかかります。
そこにかかる時間、相当なものです。
なので、途中で断念する家族も多いのだとか。
引きこもりの脱出が難しいと言われるのは、こういう事なんです。
引きこもりを脱出する方法
では一旦引きこもりになってしまったら脱出するのは無理なのか?
と悲しい気持ちになってしまいがちですが、そんな事はありません。
かなりのパワーと気力が必要にはなりますが、それで人生が変わるのです。
引きこもりを改善しないで人生諦めるより、やれるだけやってみませんか?
まず引きこもりの親に心してほしいのですが、自分の考え方・生き方を今一度振り返ってみてほしいという事。
- 子供に対してどのような子育てをしてきましたか?
- ちゃんと子供と向き合ってあげてきましたか?
- 子供の間違いや失敗を責めてばかりいませんか?
- 子供の趣味が自分の価値観と全く違っても否定していませんか?
- 子供自身を否定していませんか?
まずはこの5点を振り返って見て下さい。
その後、自分の育ちについて見直して見て下さい。
機能不全家族で育ってはいませんか?
子供はとにかく厳しく育てるものだと思っていませんか?
ここを振り返ると、子供が引きこもりになってしまった原因が見えてくるかもしれません。
この原因を親が把握してあげる事が、ひきこもりを脱出する一歩です。
子供の自立ばかり考えるのではなくて、まず自分の考え方、価値観を見直してほしいんです。
それを実行した上で、引きこもり期間によって対応する改善対策をするべきだと思います。
行政対策
大阪豊中市の『福祉なんでも相談口』が実地している事業ですが、ここではまず行政が
母親との話し合い
↓
引きこもり本人と面談
↓
中間的就労支援
で働く喜びよりも、生きる意欲に繋げる事を目標として活動しています。
働く事も「自立」を目的とするのではなく(最終的にはそうなのですが)人と話す事の楽しさ、生きる事の意味を実感する事を目標にしています。
結果としては 今まで数十人が就職を果たしているのだとか。
そこで私は「福祉なんでも相談口 東京」と検索してみました。
すると
- 豊島区(池袋)
- 杉並区(高級住宅地)
- 墨田区(スカイツリー)
- 中野区(ブロードウェイ)
- 多摩市(東京23区の西側)
で、大阪豊中市と同じ相談窓口が設けられていました。
また神奈川県、埼玉県を始め、全国各地で同じ『福祉なんでも相談口』を設けている所が増えています。
無料で相談に乗ってくれて、研修を受けたスタッフが対応、検討してくれるので、今どうすればいいのか分からない場合は、一度電話してみるといいかも。
行政の取り組みなので、引きこもり6ヶ月間の猶予は絶対的だとは思いますが、どちらにしても最初は親との面談を主に進めるので、相談だけでもできていると、スムーズに解決できるかもしれません。
ちなみに、私も行政の方にはお世話になりました。
確かに時間はかかりますが、じっくり取り組んでくれます。
引きこもりの子供をお持ちの親は皆同じだとは思いますが、基本的に子供が引きこもっている事は、誰にでもは相談できません。
でもそれは、逆に自分を追い詰める事にもなります。
誰かに話す、相談するだけで何かが変わるかも。
「福祉なんでも相談口 自分の住んでる地域」を検索してみて下さいね。
民間企業就職支援対策
こちらは働くことをメインに話を聞いてくれたり、働く為の指導をしてくれる会社があります。
それが『めちゃこま』こと【株式会社 ウチらめっちゃ細かいんで】という会社。
民間の業者と言えば、高額で強制的に暴力を振るわれるというイメージがありますが
基本的に全寮制も強制的でもない、引きこもりに向いてる仕事を推薦して指導しつつ、働くことを楽しみに変えてくれる今までにない会社なんです。
仕事内容は
- プログラミング
- 開発
- 制作
等になります。
実は引きこもりの人に一番向いているのがプログラミング。
これは私自身も同感で、引きこもりの人は基本的に
頭が良い
という特徴があります。
またその頭の良いカテゴリーは、実はパソコン関連。
特に現在のIT関連の仕事は自宅でできるという魅力があるので、家から出なくても収入を得る事ができる引きこもりに向いてる仕事でもあります。
民間悪徳業者
民間のひきこもり対策会社は、近年トラブルが増加している上に高額なので私個人的には・・・です。
- 1日1食
- 暴力当たり前
- 監禁状態
- 就労対策なし
など、詐欺に近い企業が多く、そのような環境では改善する余地は全くなく、ただお金を取られて精神的にも壊れてしまうとパターンも実際に発生しているようです。
精神病院
精神病院ですが、個人的には絶対におすすめしません。
何故かと言うと、精神病院は「薬」が処方されます。
この薬に問題があるのです。
私の知り合いが看護婦になりたての頃、不規則な生活に体がついていけなくて睡眠不足になったそうです。
もちろん過労や毎日のように死んでいく老人を目の当たりにしてしまい、心の悩みも抱えてしまいました。
その為、精神科で薬を出してもらったそうなんです。
しかし、薬を飲んで仕事をした後
- 今日、自分は車で通勤したのか、それとも電車だったか覚えていない。
- 仕事はこなせたのかも記憶にない
という状態になったそうで
「あの薬を飲むと、思考回路がなくなってしまう」
と言っていました。
また、昔勤めていた会社で、何をやっても間違える、トラブルを起こすという若い女性がいました。
彼女と色々話して見ると、親は離婚していて母親に引き取られたけれども、母親は働かなくてうつになってしまい
「頭がおかしい」
「産まなきゃよかった」
といつも言われていたそうです。
ついに精神病院にまで連れていかれ、薬を飲まされてしまいました。
確かに彼女は、考える事が少し人とずれていて、行動ものんびり。
努力はしているのだろうけど、その努力が少しも結果に繋がらなくて、ついには上司が切れてしまい、皆の前で怒鳴られてしまい、会社を辞めてしまいました。
精神病院にかかっていたのが、会社を辞めた原因なのかどうかは分かりませんが、
それよりも彼女は親に精神病院に連れていかれた事自体をずっと恨んでいたので、どちらにしても引きこもりの子供が「病気」と診断されない限りは、精神病院は避けてあげてほしいと思います。
まとめ
引きこもりになったら終わりではありません。
親子の関係を見つめ直す事で、引きこもりから脱出する事は充分可能。
諦めないで下さいね♪
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