引きこもりになる原因は9割が親、特に母親だと言われています。
私は毒親でした。
息子が引きこもった時に初めて、自分の子育てが失敗したのだと反省。
それと同時に、自分の母親との関係を見つめ直しました。
そもそも人を否定し平気で傷つける母は、おばあちゃんにどんな育て方をされたのでしょうか。
子育ては親にされたようにそのまま育てます。
そのルーツを辿るべく、私は母に問いました。
引きこもりの原因は親が全てだった?
息子は高校を卒業したと同時に、部屋から一歩も出なくなりました。
元々高校に入って少ししてから
- ご飯
- 学校
- お風呂
以外はほとんど部屋から出なくなっていた息子。
でもそれは、思春期だから仕方ないと思っていました。
ただ、部屋にいる間、とても静かで何をしているのか本当に分かりませんでした(実際は私に隠れてこっそり買ったゲームをひたすらしていたようです)
それでも、学校は遅刻を繰り返しながらも何とか通い詰め、
卒業だけは無事果たしたので、その後、完全引きこもりになるなど思ってもみませんでした。
高校生活は、どうやら本人が思っていたのと違い、苦悩の連続で友達からバカにされたりという事が続いたようです。
その事を打ち明けてくれた時に
「学校やめたければやめてもいいよ。本当に自分のやりたいことをやればいい」
とは言いましたが、どうしても高校卒業資格だけは取りたいという息子。
辛い学校生活ながらにも頑張って通い続け、無事卒業を果たした後、矛先は家族に向かいました。
事ある事に暴言を吐き、物に当たる。
今まで溜めていた何かが爆発したような、全ての悪いものを吐き出しているようなそんなイメージ。
そして、私が家にいる間は全く部屋から出なくなり、夜中にこっそり部屋を出てご飯を食べたりお風呂に入ったり。
家族と会話する事はなくなり、部屋も静かすぎているのかいないのか。
本人にどうしたいのかを問い詰めても
「うるせー」
と切れるばかりで、手の打ちようがありませんでした。
どうしていいか分からなくなった私は、まず自分の母親に相談をしました。
すると、母は
「今甘えたい時なんだよきっと。半年程様子をみてあげたら?」
と言う。
え?
18歳になって壁を殴ったり暴言を吐いたりするのを見守る?
そしてもう一言。
「部屋を与えたあなたが悪い」
子供に部屋を与えたから引きこもりになったんだと、語る人もたくさんいます。
でも、それは違うと私は思っています。
それ以前の問題だからです。
この言葉をきっかけに、そもそも息子が引きこもったのは 私を育てた母にも問題があるのではないか と考えました。
そもそも、私の母は
- 過干渉
- 過保護
- 人間否定
が激しく、常に誰かの悪口を言うような人。
私が何歳になっても、常に口出しをして仕切る。
何かあれば、お金さえ出せば解決すると思っているような人で、自分の娘すら信用していない状態。
子供の頃は特に褒められた記憶もなく、また母はいつも怒っているという記憶しかありません。
そんな母親なんていらないと思った事は数知れず。
父は仕事で忙しく、家族関係も希薄。
温かい家庭の居心地というものが分からず、家族はバラバラ。
私はいつも友達の仲の良い家庭が羨ましくて、仕方ありませんでした。
母親は専業主婦だったので、家庭の事はしっかりやらないととは思っていたようですが、一生懸命稼いできている父親に対する感謝は一切なし。
それどころか、歳を重ねてそろそろ落ち着く年代になっても、父への不満を私にぶつけ、常にカリカリイライラしている状態。
かと言って、夫婦ケンカは見た事がありません。
二人の会話もあまり見た事がありません。
母は完璧主義で、少しでも失敗をすると怒るというよりかイライラします。
それが手に取るように分かるので、私は子供の頃から
「失敗するぐらいなら嘘ついてごまかす」
という習慣がついていました。
※このような環境を機能不全家族と言います。
そんな母親を見て
「私はそんな母親にはなりたくない」
とは思いながらも、気付いたら自分も同じ子育てをしていました。
息子を怒鳴りつけながら、ふと
「昔の母親に怒り方が似てる」
と思う事も多々。
そして怒ると自分でも抑えきれなくて、イライラが止まらず子供を怒り続けてしまう。
そして息子は、引きこもりになりました。
引きこもりの原因は様々あると言われていますが、発達障害などを除き、ほぼ親が原因であると私は考えています。
- 親である私がもっと愛情を注いであげていれば
- 親である私がもっと思いやりのある行動をしていれば
- 親である私が感謝の気持ちをたくさん持っていれば
恐らく息子は、引きこもることもなく、人間関係も良好に出来たかもしれない。
親と良好な人間関係を築く事が出来なかったのに、他人と上手く接するなんて難しすぎます。
全て親が原因だと、私は思っています。
引きこもりの原因はおばあちゃんの育て方?
息子の引きこもりをきっかけに、自分の母親との関係を見直した私ですが
そもそも何故母親はそんな人間になってしまったのだろうか?
とふと思ったのです。
母親だって、そんな人間にはなりたくなかったかもしれない。
もっと明るく笑顔の多い家庭を築きたかったかもしれない。
では何故?
それは、私と同じように元を辿れば
母も同じようにおばあちゃんにそう育てられたからではないのか
という結論に達しました。
私の祖母は第二次世界大戦を経験している年代。
一生懸命地獄の戦争時代を息抜き、昭和の時代を立て直した世代です。
子育てよりも食べていくだけで一生懸命で、猫や犬も食べたと話していたのを記憶しています。
おじいちゃんと一生懸命生きて、自分達で会社を立てて、お弟子さん達を家に住まわせてご飯も食べさせてという、非常に大変な時期に子育てもしながら生活していたというのですから、今では考えられない程のスーパーウーマンだったと思います。
おばあちゃんは私にいつも
「自分が嫌いだと思った人からは必ず嫌われてしまうから、どんな人でも好きという気持ちを持ちなさい」
と教えてくれていました。
結婚して子供ができると
「ホコリぐらいでは子供は死なないんだから、掃除なんかよりもしっかりと子供を見てやるんだよ」
「戦争中は猫とか食べて本当に大変だったんだよ。今の世の中は美味しいものがたくさんあっていいね~」
と耳にタコができるほど私に伝えてくれていました。
母はそんなおばあちゃんが嫌だったようで、
「掃除が嫌いだからって余計な事を言わないで」
「戦争中の話はしないで」
と、いつも怒っていました。
母の思いとは裏腹に、私には優しくて尊敬できるおばあちゃん。
でも、もしかすると戦後に生まれた長女の母は子供の頃
- とても厳しく怒られて育った
- 生きる事で精いっぱいだったので、放置で育てられた
のどちらかだったのではないかと。
で、いつものごとく私に口うるさく言ってきた母に聞いて見ました。
「お母さんもおばあちゃんにガミガミうるさく言われて育ったの?」
すると母は黙ってしまいました。
それよりも話を変えてきたのです。
やはり私の予感は的中したようです。
母がこうなったのは、きっとおばあちゃんのせい。
おばあちゃんは戦争時代を生き抜くのに必死で、きっと3人の子供を育てるのに死ぬ物狂いだったはず。
だからどうしても愛情不足になってしまい、母はおばあちゃんに褒められたくて完璧主義者になってしまったのではないかと。
また長女だった事もあり、下の弟や妹の面倒を嫌でも見なくてはならない環境下で、自分の思いやワガママなど言える状況でもなかったのではないかと。
だから母だけを責めるのはやめよう。
そして、その事に気付けた私は、私の代でこの悪循環を終わらせなければならない。
息子が引きこもったのは悲劇でも何でもなくて、親子の関係を見直す為のきっかけだったのではないか。
ここからまた親子の関係を私が努力して修復すればいい。
そう感じさせてくれたのも、やっぱりおばあちゃんなのかな。
引きこもりの原因は母親の愛情不足
よく言われるのが
「母親が働いて忙しいから愛情不足だ」
とか
「子供が多すぎるから手が回らないんだ」
とかとか、色々世間では引きこもりの原因を色々引き出して言われていますが、
大家族でも子供達が全員立派に自立している大家族も多々ありますし、夫婦共働きでバリバリ働いている家庭でも、子供は親の背中を見てたくましく育っています。
子供と向き合うのは『時間』ではないんです。
『向き合い方』なんです。
母親が専業主婦だろうと、働いているママだろうと関係ありません。
要は、子供とどれほどの距離を保ち、信頼関係を築けているかで、子供の幸せ感が変わるのです。
それには、母親自身の生き方や価値観を見つめ直す必要があるのではないかと感じます。
私の息子が私に怒鳴り散らした時、私の母は
「当たる所がないから、身近にいる母親に当たっているだけよ」
と言いました。
私は行政の人にも相談した事がありますが、行政の人にも同じことを言われました。
しかし、私は違うと思います。
母親の子供に対する接し方が間違っていたから、子供が引きこもる結果となった。
だから、どう考えても「母親の責任」なのだと。
引きこもった本人は、本当の事は言わないけど、実はその事に気付いているのではないかと。
だから、誰でもいいから怒鳴り散らしているのではなく、 自分に愛情を向けてこなかった母に対して怒りをぶつけている のではないか。
※引きこもり期間が長い場合は、意味が変わってきます。
そこを母親が理解してあげないと、もしかすると解決は遠のくのでは?
ここは母親である自分が、まず素直に間違いを認めないと、きっと先には進めない気がします。
私自身、子供と向き合っているようで、全く向き合えていなかった。
子供の気持ちよりも、子供の将来や世間体を気にしすぎてしまって、本人の意思など後回しでした。
もっと息子の話を聞き、もっと向き合わなくてはならなかったのに、のんびりおっとりした息子の遅い返答にイラっとした事も多々あります。
勉強嫌いだった息子が、どんどん成績が落ちてくるのを見て
「ちゃんと勉強しなさいよ」
と常に口うるさく言ってましたし、全ての事において段取りも私がしていました。
引きこもりの子の特徴でもある優しさから、母親の事が大切すぎて何も言い返せなくて、溜まりにたまったものを「引きこもり」という形で表現するしか道はなかったのかもしれない。
これも全て、引きこもりになる原因を母である私が作り出した結果です。
私もそうでしたが、甘やかしすぎるのは子供の為になりません。
必要とする事、生きている事を実感させる事こそが大切なんです。
まとめ
親も未熟な人間です。
もしかすると、引きこもっている人達よりも子供かもしれない。
親を育てた環境が良くなかったのかもしれない。
どうかその事に気付けたら、まずは親が一歩前に踏み出してほしい。
コメント
読んでいて泣きました
自分に問題がある、と気が付き、
それを認めたあなたは素晴らしいです
応援したい気持ちでいっぱいです。
そして、それは同時に
私は私の両親に対して、あなたのように
自分に問題があるから、
子どもに支障を来たしていると気が付いてほしいと思っている。
ということに、私は気が付きました。
明らかに子どもが精神的に不安定なのに、
親の自分たちに問題があるとは、
私の両親は微塵も思っていないからです。
私にとって、それはとてもとても悲しいことです。
あなたのことを応援しています。
気づいたあなたはすばらしい。
ありがとうございました。